君を失くしてからずっと 私の時計は 針を動かすことを 忘れてるみたいです 色褪せていく景色に立ってる私は 君の居ない毎日を ただ我武者羅でした 「君なんてもう忘れたよ」って君に言いたくて 詰め込み過ぎた世界は空回ります 君の噂を聞いたよ どこかで一番になったって テレビの中から聞こえてくる 懐かしい君の音 足りな過ぎてた私の言葉達は 今でも君の一部になれてますか もし まだ君の中に残る私が 笑えているなら それが君の隣に居た証です 繰り返しの風景に ある日 舞い込んだ 懐かしくて 嬉しくて 少し寂しい文字 今度 大勢の前でピアノを弾くんです 君にも今の僕を聴いてほしいんです 私は今の君に 胸を張って会えるのかな さよならした時と同じように 上手に笑えるかな 大きな部屋のたくさんの人達が 君の奏でる音色を聴いています 拍手の音が私と混ざって溶けた やっと気付いたんです 私はまだ君の事が好きです 君の余韻が残る私に 一通のメールが届きます 終わった後も席に座って そのまま待っててくれませんか 私だけしか居ない空っぽの部屋 ゆっくり君が袖から歩いてきます 君は私にお辞儀をしてみせると 何も言わず もう一度ピアノを弾いた 君のピアノはあの頃と同じように 私をそっと優しく包み込みます 私の想いが溢れて零れてく 演じ終えた君は私の元へ駆け寄って 私を思い切り抱きしめた 君を迎えに来ました… 待たせてしまってごめんね… ゆっくり離れた君は私を見て 初めて会った時と同じ困り顔をして 僕はやっと自分の音が好きになれました だからもう一度 君を好きになって良いですか?